先生、○○さんが教室にいません。

 

気が付いたらみんながいなくなっていました

学校に勤務していたころ、「先生、○○さんが教室にいません。」こんな言葉が毎日続いていました。2校時目と3校時目の休みが少し長めだったこの学校では、天気のよい日、学校の敷地にある小高い山に子どもたちは探検にでかけます。チャイムも聞こえるようになっていたのですが、一人なかなか帰ってこない子がいました。「気が付いたらみんながいなくなっていました。」

どうしてできないのだろう

「今度から気をつけようね。」と言っていた私ですが、毎日続くとどうしてできないのだろう?と考えていました。そこで本人をよんで話を聞いてみることにしました。

よくわからない

「なかなかクラスに帰ってこないけど、何かいやなことがある?」
「いやなことはない。でも、わからない。」
「いやなことがあることがわからないってこと?」
「どうしたらみんなと同じようにできるのかわからない。」
「そうだったのね。ちょっと先生もいい方法を考えるね。」

環境を変える

この話を聞いて、●●さん、クラスに帰るときに○○さんに声をかけてあげてということを行いませんでした。優しい子がクラスに多く、○○さんがいないです。と言っていた子はよく○○さんに話かけている子だったです。その代わりにやったことは、3校時目にみんながそろっている日が1週間続いたら次の学級活動の日はお楽しみ会をしようねといったのです。その日から○○さんいないです。と言っていた子は○○さんと一緒に帰ってくるようになりました。お楽しみ会はしばらく続いたのですが夏休みをはさみ何人かが同じように○○さんと帰ってくるようになり、お楽しみ会の話は2学期から学期末に行うことになりました。

どうしたらいいのか困っているのは本人

学校という集団行動の中で、学習でとても困っているわけでもないのですが、クラスの友だちとうまく関われない子ども。「問題だと言われることが多いですが、実は本人も困っていてどうしたらいいのかそのことを伝える方法がわからないのですよ。」そんなお話しをしていただいたのは20年間作業療法士として発達障がいの子どもから大人までのリハビリを行ってきた大石留美さんです。

ヒントを教える

「困っていることを解決するための引き出しを多く持つ。小さいうちに具体的なヒントを大人が教えることも必要なんです。」
私のケースではクラスでは、○○さんを取り巻く環境を変えることができましたが、優しい子や気が付く子が多かったということもあります。困り感をもっている子どもに早期に親が気が付くこと。そしてそのことを親だけではなく、周りからのサポートが受けられる社会をつくるのも私たち大人のできることだと思っています。

ABOUTこの記事をかいた人

白石裕子

育った環境や性別や学歴に関係なく、誰もが社会参加できるような社会を創りあげたいと思い起業しました。今までは国内外の学校教育から民間企業と様々な職種を経験してきました。 職場の定着の大きな課題となる人間関係改善・パワーハラスメント対策として経営者・管理職向けにアンガーマネジメントという心理トレーニングを使った企業・教育機関向けのセミナーを実施しています。今までに携わった企業や団体や学校はのべ454件、受講者は10,259名を超えました。また、小学校から大学までキャリア教育の授業(社会人基礎力)の実施ものべ15校。個別の若者に対するキャリアコンサルティングも月に一度公共施設にて行っております。 ・キャリア教育授業 北九州市立小・中学校(18校)、福岡県遠賀町立中学校(1校)、福岡県春日市立小学校(1校)、福岡県立高等学校(2校)北九州市立大学、北九州工業高等専門学校 ・企業及び団体研修 北九州市市役所、北九州市教育委員会、北九州市関連外郭団体、厚生労働省雇用支援機構、北九州市社会福祉協議会、北九州市内企業、福岡市企業、私立高等学校看護教諭会 ・福岡県男女共同参画企業派遣講師 ・公益財団法人産業学術推進機構中小企業支援センター専門家 <資格> 国家資格 キャリアコンサルタント 認定キャリア教育コーディネーター 小学校教諭二種普通免許 幼稚園教諭二種普通免許 GCDF-Japanキャリアカウンセラー アンガーマネジメントコンサルタント™ アンガーマネジメントシニアファシリテーター™ アンガーマネジメントキッズインストラクター™ アンガーマネジメント叱り方インストラクター™ アンガーマネジメントティーンインストラクタートレーナー™