【トーマスの読書室】理想の会社をつくる

業績重視、シェア重視の企業経営、上からの命令と統制、実力主義と効率化。洋の東西にかかわらず、私たち労働者が疲れ切っているように感じるのは私だけでしょうか。どこかに、ヒトが生き生き働けるところはないでしょうか。

ということで、最近出会った本を2冊ご紹介します。

一冊目は、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞を主宰する法政大学の坂本先生と人材紹介、キャリア支援を行っているパソナの渡辺氏との共同研究をまとめた「理想の会社をつくるたった7つの方法」です。

研究の結果導き出された理想の会社をつくるためのキーワードは、
1.社員の幸せが大切にされている
2.経営理念が実践されている
3.協力企業やお客様を大切にしている
4.理念採用をし、人材育成に力をいれている
5.話し合う風土がある
6.社内に一体感がある
7.納得性の高い人事評価がなされている

もう一冊は、今年1月に日本語版が出版されたちまち話題になっているフレデリック・ラルー「ティール組織」です。この2冊、通じるところがたくさんあります。

1.については、社員は、もともと善良な人々で、幸福感なくして成果はありえないと述べられています。
2.組織と組織の存在目的に思いを致す。
3.も存在目的のところで、ステークホルダー・モデルとして言及されています。
4.オンボーディング・プロセスでは組織の目的と自分の使命がどう共鳴しあうかを考える。
5.助言プロセスや紛争解決メカニズムがあり、全員がコーチングやファシリテーションを学ぶ。
6.ホールネスで安全で思いやりのある職場をつくる。
7.ピア・ベース(同僚間の話し合い)に基づく評価と給与決定プロセスがある。

「理想の会社をつくる…」でも紹介されている「日本でいちばん大切にしたい会社」シリーズにはどうすればよいかの事例が沢山出ています。
一方、「ティール組織」では組織論がベースになっており、従来型のオレンジ組織との対比で話しが進み、大きな枠組みが提示されます。

夢をかなえる研究所もこんな夢のある会社にしたいなあ。
 

理想の会社をつくるたった7つの方法
坂本光司、渡辺尚著、あさ出版刊

 

 

ティール組織
フレデリック・ラルー著
鈴木立哉訳、嘉村賢州解説、英治出版刊